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伊沢多喜男 知られざる官僚政治家

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大西比呂志/著
四六判 上製 461頁 2019年3月20日刊

【内容紹介】
“日本の黒幕”と呼ばれた政治家
伊沢多喜男を「日本の黒幕」と呼んだのはカナダの歴史家・外交官ハーバート・ノーマンである。「伊沢は数々の内閣交代劇に関わった。その都度何度となく大臣就任を要請されたが、ついにこれに応じることは無かった。憲政会や立憲民政党という大政党の結成に関わったが、それらに加わることも無かった。伊沢の政治手法の基本は、贔屓役者を背後から動かすことであった。大正期苦節十年の加藤高明、昭和政党政治期の浜口雄幸、戦時期の近衛文麿、戦後占領期の幣原喜重郎らである。」(本文「はじめに」より)

【本書の特色】
本書は、内務省の剛腕官僚の伊沢多喜男の生涯をたどることを通じて、中央地方をあわせて近代日本政治・行政の具体的な様相を描いている。
伊沢多喜男は明治、大正、昭和の三代にわたり各県知事、警視総監、貴族院議員、台湾総督、東京市長、枢密顧問官を歴任しているが、その過程で、のちに「日本の黒幕」と呼ばれるような政治力を手中に収め、発揮するようになった。
本書は、伊沢の生涯を日本の近代史の動きと関連付けて辿っているが、伊沢は内務省をバックに、立憲民政党との関わりが深く、政治に強い影響力を持っていた。変動する現実に巧みに適応し乗り越えてきた官僚政治家伊沢であるが、昭和初期政党政治が終わった後には、激動する政治状況との関係は微妙に変調を来す。近衛新体制の時期、更に敗戦後には伊沢と時代は一段と不協和音を奏でる。伊沢は官僚政治家としての長い経歴のなかで現実感覚を基底に持ちつつ常に反骨少数派の立場を貫ぬいてきた。本書は人間伊沢多喜男と近代日本政治史との関わりを描いているのであるが、伊沢を通して日本近代史上の内務省の大きな力、それを担った官僚たちの存在を改めて確認することができる。

【目次】
はじめに/第1章 修学の時代/第2章 内務官僚と明治国家/第3章 官僚政治家へ/第4章 政権への道/第5章 二大政党の時代/第6章 浜口雄幸を擁して/第7章 挙国一致と非常時/第8章 新官僚と伊沢閥/第9章 日中戦争と近衛新体制/第10章 戦時下の枢密顧問官/
第11章 占領と改革のなかで/おわりに/あとがき/伊沢多喜男年譜/史料・参考文献/人名索引

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